両唇音とは?なんやねん

ってなわけで、この表の一番左から順番に読み解いていくことにしました。夕飯も食べたし、頑張れるはず。
両唇音は、その名の通り、唇二つが調音(構音)位置です。
単純に見えてこれが結構おもしろいんですよ。
赤ちゃんが発しやすい言葉
両唇音は、歯がない人まあ要するに赤ちゃんでも発しやすい音です。
日本語のパ行・バ行・マ行がこれに大抵の場合(こう言っておかないと有識者に怒られる)当てはまるわけです。
でですよ。パパ、ママはこの両唇音に当てはまってるんですよ。で、日本語の母音[a]は、舌をあんまり動かさなくて良い。
だから、パパ、ママって言葉は赤ちゃんが発しやすい音で、そこから、今の父親、母親を指すようになった可能性が高いですね・・・だから語が先にあって後から意味がもたらされたわけです。
アンパンマン
で、ここから面白いのはアンパンマンという語です。
アンパンマンは、
[ampammaN](3個目のmが長子音になる説もあり・・・)
って書くわけですが、
全部子音が鼻音です。その上、使われている母音は[a]だけです。
で、最後の[N]以外の鼻音は両唇音です。つまりは、意図してかは分かりませんが、歯の生えそろってない赤ちゃんがめちゃくちゃ発音しやすい名前なんですよね。そりゃずっと赤ちゃんから人気を集めるわけですよ・・・
[p]無声・両唇・破裂音と[b]有声・両唇・破裂音
で、前置きはさておき。ここから本番。
[p]は無声・両唇・破裂音って言います。
[b]は有声・両唇・破裂音って言います。
IPAは日本語の場合、【無声or有声】+【調音(構音)位置】+【調音(構音)方法】音で呼び名が付けられてます。
そういや、まだ説明してませんでした。
- 無声
声帯が揺れてない
- 有声
声帯が揺れている
ってな感じの意味です。
まあ、日本語の発音の場合、だいたいは濁音があるのが有声で濁音が付いてないのが無声なことが多いです。
で、濁音が付けられないような発音はそもそも有声なことが多いです。日本のナ行で使われる[n]とか。
で、[p][b]の発音は簡単なんで図もいらないでしょう・・・と言いたいところだけど、書くぞ!!

まあ、こんな感じで肺からの空気を口腔内にためて・・・破裂音なので、発音する際に思いっきり外に飛ばすわけです。
[p]はパ行、[b]はバ行で日本語では、使われます。
で、この図の内、口蓋帆が鼻腔を閉鎖しない場合・・・
[m]有声・両唇・鼻音
これになります。
簡単な図解で表すとこんな感じです。(本当言うと、口腔内にも若干空気は行っている)

[p]、[b]同様口を閉じています。違うのは、鼻に空気が行ってるところですね。
[m]は有声なので、声帯振動があります。
日本語のマ行に使われてるのがこれです。
[B]有声・両唇・ふるえ音
これは解説がガチで難しいです。動画に頼るぞ!(おい!!)
まあ、こんな感じで、ぶるぶる口を震わせながら[b]を発音する感じです。日本語には無い音です。
[ɸ]無声・両唇・摩擦音
これは、日本語でも使われてます。ハ行の中の「フ」です。
後、外来語。例えば「ファン」とかを言うときに「ファ」で使うこともあります。
これは、結構わかりやすいです。息を吹きかけるときの口の動きに近いんで。
上記の[p]の図解では両唇が完全に閉じてますが、[ɸ]では唇の間を少し開けて、空気を外に出して発声します。
この場合の摩擦音は、舌の動きではなく、唇のすぼめによる空気の通り道の狭めからそう判断されてます。
両唇で摩擦音を作ってるわけですね。
追記(2026年5月29日)
図解をillustratorで作りました。(左のイラストはフリー素材)
![IPA図解[ɸ] | 村鉄堂のHP](https://muratesudo.com/wp-content/uploads/2026/05/IPA%E5%9B%B3%E8%A7%A3%C9%B8.png)
[ɸ]って自我口でろうそくを「ふぅー」って消す所に似てるな…とふと思い左のイラストも添えました…
[β]有声・両唇・摩擦音
これは、スペイン語でよく使われる単音らしいです。[ɸ]と違うのは、声帯振動があるってことだけですね。
参考文献には、丁寧じゃないしゃべり方の時に日本語でも出るって書いてますね・・・まあ要するに[b]にしないとダメなときに早口とかでしゃべったら、口腔内に空気を十分ためずに話してこの音になるってことか・・・
この単音を見て、ベータって言いたくなるのはネットに長く浸っているせいか・・・
以上で終わるが・・・
IPAの表に載っている単音の内、両唇音を中心に見てきました。ちょっとサイトが重くなるので動画は一個しか貼らなかったのですが、
Glossika PhonicsってyoutubeチャンネルがIPAの発声方法に関してはめちゃくちゃ優秀です。図解で口腔内などの動きも確認できて発音もわかりますし・・・ただ、日本語では無いんで、自力で知りたい単音を探さないとダメなんですが・・・
Glossika Phonicsのチャンネルのリンク
参考文献
斉藤純男(2025)『日本語音声学入門第3版』(三省堂)
国際音声記号Wikipedia,https://w.wiki/3C8T(2026年5月28日閲覧)
